ANA国内線【PR】

『猛スピードで母は』

猛スピードで母は (文春文庫)
長嶋 有 / / 文藝春秋
スコア選択: ★★★


『サイドカーに犬』と表題の『猛スピードで母は』の二作品が収録されている。
どちらも激しいストーリーではなく、淡々とした調子で、小学生からの目線で大人の女性との交流を描いている。

どちらの作品も、登場人物の印象がとても似ている。
まるで同じ登場人物みたいだ。
主人公の小学生は、流される性格で、大人の都合に逆らわない、物わかりの良い子だ。
服従的と言ってもいいかもしれない。
彼らと相対する大人の女は、世間の枠にはまりきれていない、ちょっと浮世離れして見える。
が、最終的に主人公の目線が行き着くところはそれぞれ別だ。

『サイドカー〜』の主人公・カオルは、父の愛人である洋子との交流を経ても、特に何の変化も見られない。
束縛されることと依存することの心地よさを、大人になっても持ち続けている。
自らの意思で走ることよりも、誰かに引っ張ってもらうことを、彼女は選択している。
洋子も、ひょうひょうとしてはいるが、逆らうようなことがない。
カオルの父の全てを知りつつ受け入れている。
ずっとカオルの父を待ち続けているんじゃないだろうか。

『猛スピード〜』では、主人公・慎の、母に対する思いが徐々に変化してゆく。
自分の意志が何より大切な母がほんとうは家族を大切に思っているということを知り、また、母親を一人間として認識してゆく。
同時に、母に自我を見せることで慎は自分も一人間だということを自覚する。
二人で一人、のような関係が、お互いが自立して助け合う仲間意識のような親子に変わってゆく。
二人の未来はきっと明るい。

二作とも、子供の成長について描いているようで、実は、大人の女像を描こうとしているように思う。
愛する男のために生きる洋子と、家族のために生きる母と。

で、二作とも男がしょうがない人なのは何故か。作者の自虐?


『サイドカー〜』の本文ラスト一行の意味がどうしてもわからない。
何が「そろそろ」なのだろう。

インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン # by younido | 2007-10-28 19:42 | 小説

『独り暮らしをつくる100―YOUR OWN DOORS』

独り暮らしをつくる100―YOUR OWN DOORS
川上 ユキ / / 文化出版局
スコア選択: ★★★★


部屋の収納と模様替えに悩んでいたときに購入。
部屋のつくりかたについて一から書かれているとっても親切な本。
見開き2ページで、片方にイラスト・片方に文章、という構成も非常にわかりやすい。
イラストがかわいいのもポイント高かった。

インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン # by younido | 2007-09-30 02:00 | 実用・生活

『かもめのジョナサン』

かもめのジョナサン
リチャード・バック / / 新潮社
スコア選択: ★★★


往年の少年ジャンプ作品みたいだった。
理想を追い求める精神性は普遍的なものであり、だからこの作品が長い年月人々に愛されているんだろうね。

思い出したのはコレ。
D.T.
みうら じゅん / / メディアファクトリー

こちらも合わせて。
Exciteブックス スペシャルインタビュー『みうらじゅん、新たなマイブーム「D・T」を語る』

孤高のジョナサンが傾ける情熱に「DT力」が見えるんだよ。
そうすると、作品中に登場する女性キャラがジョナサンの母親だけっていうところも納得できちゃうんだ。

インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン # by younido | 2007-09-29 21:07 | 小説

『働きマン』

働きマン 4 (4) (モーニングKC)
安野 モヨコ / / 講談社
スコア選択: ★★★★





4巻が出ました。

1巻第1話の「男スイッチ入ります」とか、ポーズを決めて「働きマン!」ってのを見たときはどんなことになっちゃうか不安だったっけ。
もっとキワモノに走るんじゃないかと思ったが、どんどん面白くなってきてるのでうれしい。
「働く」ことにまつわる思いとその先にあるものをここまで勢いよく描けるのは安野モヨコならでは。

仕事にかぎらず、何かを頑張るってのは難しい。
淡々とそのときの精一杯をやるだけだ。
頑張りとおしたところで自分をほめてる余裕などなく次の余波にさらされたり。
あるいは頑張るべきことを見失ったり。
ラスト一コマの松方の笑顔に、私は諦めのため息。ああは笑えない。
松方は丈夫で強いな。

松方と雅美の会話は、『ハッピーマニア』のシゲタとフクちゃんみたいで懐かしい。和むわー。

インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン # by younido | 2007-09-15 15:47 | コミック

『ブラフマンの埋葬』

ブラフマンの埋葬
小川 洋子 / / 講談社
スコア選択: ★★★


またもや続いて夏のお話。
ふしぎな生き物・ブラフマンとの一夏の想い出。

ブラフマンが具体的にどういう種類の動物なのかは明らかにされていない。
私のイメージでは、オーストラリアあたりにいそうな大きなネズミ。
しぐさや表情の描写がいちいち可愛らしくって、思い浮かべて萌え倒される。

話の舞台がどこの国なのかも、読む人の想像力をかき立てる。
巻末の解説には「南アルプス以南」とあるけども、日本のようでもあり、北欧のようでもあり、南半球のようでもあり。
緑の溢れた美しい田園光景だ。

が、ほのぼのとしているだけのストーリーだとは、私には思えない。
小さな命と接する喜びが描かれているが、その裏に人間のエゴを感じ取らずにいられない。
こんな風に野生動物を飼うのはイケナイと、そんなことばかりが気になってしまう。
野暮かね。

古道具屋で手に入れた写真を見て思い描く空想は、マッチ売りの少女が見る夢のように平凡で温かい。
ブラフマンと暮らすことで、その温かい空想を現実の物にしようとしたんだろうか。

インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン # by younido | 2007-08-15 22:27 | 小説

『夏の庭―The Friends』

夏の庭―The Friends
湯本 香樹実 / / 新潮社
スコア選択: ★★★


夏休みの世代差交流。
小学生の少年3人と1人のおじいさん。
双方の距離がどんどん縮まり、最終的にうまれる信頼感と友情に、胸が熱くなる。

おじいさんの家の庭は、まさに、日本の夏。
咲く花々、緑、縁側。
夏の風景を一部切り取ったかのような、暑さと強さに満ちあふれている。

少年たちは生きることの大切さと喜び苦しみを知り、おじいさんは人との触れ合いの幸福を思い出す。
物語の後半は涙無くしては読めない。

インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン # by younido | 2007-08-12 20:39 | 小説

『百鬼夜行抄』

百鬼夜行抄 (1)
今 市子 / / 朝日ソノラマ
スコア選択: ★★★★


夏は怪談!
ということで、前回に引き続き、妖怪系のおはなし。
文庫版は今日までで9巻まで発売済み。
まだ続いてます。

主人公・律のまわりを取り囲む妖魔たちがユーモラスでカワイイ。
絵もオカルトしすぎてなくてキレイだ。
怪をテーマに扱っていても、けっこう気軽に読める楽しい作品。

…と思っていた。

先日、ヒマを持て余して9巻一気読みした。
読み進めて行くに連れて、徐々に背筋にぞくぞくと走るものを感じてきた。

それは、なんとなく懐かしい怖さ。
樹木や土の香りを感じるような。
自然に対する畏怖のようなものを交えた恐怖感だった。
ギャグやユーモアで装飾された中にも、自然と共に暮らしてきた日本人の在り方 のようなものをそこはかとなく感じる、良い作品だと思う。
ただ怖がらせるだけのホラーとは一線を画してるね〜。

インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン # by younido | 2007-08-08 00:34 | コミック

『新編 日本の怪談』

新編 日本の怪談
ラフカディオ・ハーン / / 角川書店
スコア選択: ★★★


夏は怪談!

以前から興味があったのにまだ読んでなかった、ラフカディオ・ハーン。
『怪談』(kwaidan)以外の作品に収録されているお話も盛り込まれたこの本。お得だ。
有名な話もあれば、よく知らなかったけどとても怖い話、人の情けがわかるいい話などもある。
ハーンが描く「日本人のこころ」は、執念深かったり、かと思えば驚くほどドライな部分も持ち合わせていた。

キレイで丁寧な日本語訳なので読みやすい。
そのかわり「怖さ」は、いまいち。
テンポが弱めだからだろうか。
もうちょっとゾクゾクくる怖さを期待していたんだけどな。
訳者の意図が「こどもでも読めるわかりやすさ」にあるということなので、これも訳者のねらい通りなんだろう。

インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン # by younido | 2007-07-28 23:51 | 小説

『ドイツ流 掃除の賢人』

ドイツ流 掃除の賢人―世界一きれい好きな国に学ぶ
沖 幸子 / / 光文社
スコア選択: ★★★


目からウロコの掃除術。
書いてあるのは、特別なことでも難しいことでもない。
基本は“毎日少しずつの掃除”ただそれだけ。

おかげで私の部屋はいつも「そこそこきれい」です。

この本を読んで、なまけものな私は「使った後のふきんやタオルを洗うのが面倒なんじゃ〜!」と思った。
なので、スポンジを代用している。
サッと洗えて便利です。

インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン # by younido | 2007-07-22 02:33 | 実用・生活

『東京おつかいもの手帖』

東京おつかいもの手帖―こだわりの手みやげ105
/ アスコム
スコア選択: ★★★


以前書いた『東京名物』で紹介してるのが歴史を感じる品だとしたら、こっちの本は感覚的にもうちょっと新しい。
他人(おつかい先の主人や他のお客さん)が喜んでくれることを強く意識しながらも、「こんなステキな手みやげを持って行くアタシ」という自意識も満足させてくれそうな品々が紹介されている。
品物のセレクトだけでなく、写真、本文のフォント、表紙デザインも可愛らしいので、ぱらぱら眺めて楽しんでいる。

インターネット広告の「トランスメディア」提供スキンアイコン # by younido | 2007-07-18 22:04 | 実用・生活

< 前のページ 次のページ >